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 松橋社会保険労務士事務所

従業員のための心理相談

                                       

ACとは

生きづらさを抱えた大人


AC(アダルトチルドレン・アダルトチャイルド)   

          
 AC(アダルトチルドレン・アダルトチャイルド)とは、「大人であるのに幼い子どものように非常識な振る舞いをする人」という意味ではありません。

    
 

ACとは、機能不全な家庭で育ち、当時身に付けた生き方の癖による生きづらさを抱えたまま大人になった人を言います。
 
 元はアルコール依存症の親に育てられた子どもに対する援助の場において生まれた概念でした。彼らには、アルコールの問題を抱える親の元で生き抜くための独特の考え方や行動がみられ、大人になってもそれらが大きく影響を及ぼし本人を苦しめていると分かりました。
 近年ではアルコール依存の問題に起因するものに限らず、生育環境の影響により生きづらさに関連する問題を抱えたまま大人になった人を、広く「AC(アダルトチルドレン・アダルトチャイルド)」と捉えるようになりました。

本来子どもは、健全で柔軟な機能を備えた環境で自分を表現しながら、養育者の見守る中で安全に育つべきものです。しかし安全な環境が大きく損なわれるような問題があり、養育者との愛着形成が上手く成されなかった場合、これは子どもにとって大変な喪失となります(既に持っているものを失うことだけではなく、欲しかったものが手に入らないことも「喪失」と考えます)。

無自覚な喪失を抱えた中で、子どもは健気にもその環境に順応し自分の居場所を確保しようとあれこれ工夫をするようになります。とはいえ子どものできることには限界があります。小さいながらも考え抜いた結果、偏った信念による独特の行動を取るようになるのです。それは例えばこんな役割を演じる形で表現されるといいます。

・ヒーロー/スーパー・チャイルド(優等生/家族の誇り)

・スケープゴート(問題児/いけにえ)

・ロスト・チャイルド(いないふり/忘れられた子/仲間外れ)

・クラウン/マスコット/ファミリー・ペット(道化師/甘えっ子)

・ケアテイカー/プラケイター(お世話焼き/なだめ役)

※引用文献「アダルト・チャイルドが自分と向き合う本」(アスク・ヒューマンケア発行)

 


 
 これらを演じ続けることは子どもにとって大変な負荷となるものでしょう。更に、天真爛漫でありのままの自分「真実の自己」を内面に抱えることにもなってしまうため、ケアやフォローが無いままでは、成人してからメンタルトラブルに陥ってしまうことも少なくないのです。
 
                        

☆機能不全家族
 
 
では「機能不全家族」とはどのような家族をいうのでしょう。
定義は諸説ありますが、主な特徴としては、家庭内に特別で強烈なルールがある、家族だけの秘密がある、家族間に葛藤があっても向き合わず見ない振りを続けている、など、健全で柔軟な対応ができていない家族ということになります。

 一見すると何の問題もないような家族でも内面に抱える問題は様々です。家族という閉鎖された集団の事情は外からは見えにくいということや、養育者や子どもそれぞれの感受性による問題もあるため、実情は多様で複雑なものです。
 
 重要なことは、子どもが安心感を得られる環境にあるか否かということです。

 虐待はもちろんのこと、溺愛する、親が親としての役割を果たしていない、家族に絶対的な支配者がいるなどの状況が極端であり、それが常態化している家庭は、子どもにとって安心できる環境とは言えないでしょう。
 最近では、親に代わって他の家族のケアをしたり家事の殆どを担わなければならないといった「ヤングケアラー」という言葉も聞くようになりました。常に緊張と不安を伴う環境や、人格が脅かされる状態にあること、健全な成長に必要な時間を奪われることや、不当な責任を負わされる状態にあるなどの家庭環境で育つ子どもは、幼いうちから心に深い傷を負うことになります。


                  
 
 
 そうした環境で育った全ての子どもに当てはまるということではありませんが、彼らの多くには、誰かの役に立つことや周囲の状況に合わせることを優先する癖がつく傾向が見られます。これ自体は悪いことではありません。しかし、
自分に焦点を当てることがうまくできず一番大切にしなければならない自身のケアがおろそかになってしまうことは大きな問題です。
 
 小さな違和感を抱えながらも周囲のために頑張り続け、傷を癒す機会を得られないまま成長した結果、他者との親密な関係を築きにくく、大人になってから、不安や生きづらさを感じてしまうということも多いのです。


☆共依存

 共依存とは、依存症等の問題を抱える人の回復を目指し世話をしているつもりが、結果的に本人の依存を助長してしまっているという状態を言います。

 例えばアルコール依存症の夫の妻が、酔いつぶれた夫に代わって会社を休む連絡をしたり、ギャンブル依存症の息子の借金を、母親がこっそり尻ぬぐいしたりというように、本来当人が果たすべき責任を肩代わりしてしまうことを言います。
 
 肩代わりせずにはいられない心理状態に陥ってしまっていることは、自分に焦点が当たらず
相手のことで頭が一杯になっているということであり、当人以上にその問題を何とかしようと躍起になっているという、大変苦しい状態です。
 
 親子関係や友人関係、または恋愛においても、ACの方はこの共依存の状態に陥る場合が大変多く、そのほとんどは自分でも気付いていません。
 
 そうした状態に陥っていることを先ず知り、成り立ちの背景を理解しこれを認める作業は、
ACを受け入れ、ACと共に生きるために重要なことです。
              

                 

                  

ACの連鎖

 子どもは本来、精神的にも身体的にも安心・安全な環境で、自由に自分を表現しながら成長します。ありのままの自分を受け入れてくれる養護者との間に親密な関係を築くことで、自分に対する健全な態度(自己肯定感や自尊感情など)を身に付け、情緒を安定させ、健全な発達課題の達成ができるようになります。環境や感受性の違いによる差はあっても、ある程度の健全さを維持しながら次の世代へと受け継がれることが本来のあるべき形でしょう。 

 ところが、何らかの重篤な問題があって心身の安全が脅かされる環境に育ったとしたらどうでしょう。子どもは「真実の自己」を内に抑えこみ、環境に合わせたスキルを身に付け、状況に沿って健気に自分の役割を果たそうとするでしょう。
 これが必ずしもマイナスに作用するわけではありません。当時身に付けたスキルがその子どもの個性として健全な形で生かされることも沢山あるからです。

 気を付けなければならないことは、適切なケアやフォローがされなければ、「真実の自己」を内に抑え込む習慣が次の世代に
連鎖してしまう危険性が高い、ということです。
 
 「真実の自己」を癒すことや健全な感覚を学ぶ機会を得られないまま成長すると、自分に対する健全な態度とはどのようなものなのか、その感覚が掴めません。自分が掴めていないものを他者に伝えることが出来るはずなどなく、大人になって子どもや部下を持った時などに、悲しい連鎖が繰り返されてしまうのです。                      
                            

もしあなたがそうした連鎖に巻き込まれているとしたら

「今から」取り組むことで「連鎖」を止めることができます。ACについて知り、それを認め受け入れることができれば、そしてあなたがあなたの人生を生きられるようになれたら、「連鎖」を止めることは可能です。 
 
 ACは、世代という長い年月をかけて刷り込まれた
「生き延びるためのスキル」と言えます。克服することや解放されることは容易なことではありません。
 
 でも、少しだけ捉え方を変えることで、ACを「受け入れる」ことは出来るはずです。そして受け入れることができたなら、これまであなたにまとわりついていた「生きづらさ」は軽減され、抱える課題と共に
ACのままで「自分の」人生を生きることはできるのです。

        

   



ACの方は、当時の家庭での問題状況に何とか適応するために、子どもの頃から独特の行動パターンを身に付けるようになります。

 もしあなたが、以下にあてはまることがいくつかおありで、今苦しいとお感じになっているのなら、一度じっくりとご自身と向き合ってみてもよいかもしれません。

・人にものを頼むことが苦手
・人の依頼や誘いを断ることが苦手
・主張するより周りに合わせる方を選ぶ
・自分が我慢する方がいい
・「こうしてくれればいいのに」といつも思うがうまく言えない
・自分の気持ちを汲んで欲しいのに、と強く思うことが多い
・そもそも自分がどうしたいのかよくわからない
・人を助けているうちに、自分が困った事態になっている
・困っていても自力で何とかしようとする
・仕事を一人で抱え込みやすい
・見捨てられるのが怖くて恋愛関係にまで踏み込めない
・恋人に対して必要以上に依存している、または支配していると思う
・誰も自分のことなど関心がないと思う
・周りの期待通りにしなければと思う
・もっと頑張らなければいけないと思う
・いつか裏切られるような気がする
・いつも不安で仕方ない
・相手の機嫌を自分が何とかしなければと思う
・相手の問題を本人以上にあれこれ考え世話をして疲れてしまう
・不機嫌な人がいると自分のせいではないかと思ってしまう
・怒りの感情を出さないので、よく「いい人」と言われる
・自分は楽しんではいけないと思う
・自分のためにお金や時間を使うことに罪悪感がある
・上記のようなことをこれまでの人生で繰り返している・・・



 



     



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michiko

公認心理師/精神保健福祉士
東京認知行動療法アカデミー
 認定カウンセラー




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