インナーチャイルドを具現化する

インナーチャイルドを具現化する

形にして身近に居てもらう

6月の第三日曜日。

 

父の日。

 

 

いつも小銭しか持っていない父でした。

 

時々、たばこを買いに行くついでに、
駄菓子屋さんに連れていってくれました。
「もめんや」という駄菓子屋さんで、数十円分のお菓子を買ってもらうことを私は楽しみにしていました。

 

大らかな父が、大好きでした。

 

私の娘たちも父を慕い、大変懐いておりました。

 

 

父は今、ある施設で生活しています。

 

会いに行っても、
主人の名前は出るのに私の名前は出てきません(笑)

 

それでも大変嬉しそうな顔をして迎えてくれます。

 

主人には、
父の側に居る時の私は、穏やかでとてもいい顔をしていると言われます。

 

脳の障害により意思の疎通はできなくなっていても、
私自身、魂のレベルで会話をしていると感じています。

 

 

そんな父が元気だった頃、私は父に大切なものを届けてもらった
昨夜になってそう気付きました。

 

 

ACの方は、インナーチャイルド の存在を意識することが大切です。

 

自分に焦点が当たらない生き方をしてきましたから、自分のために何かをする、ということに抵抗があったりします。

 

自分に焦点を当てよう
自分主体で考えよう

 

その言葉の意味は理解できても、実生活では中々その通りにはいきません

 

私は何をしたいの?
何を求めているの?

 

もやもやしてよくわかりません

 

 

考えているうちに、特有のアンテナが反応

 

あの方はきっとこうして欲しいんだろうな、
家族はこれを求めているんだろうな、

 

ならば私はこれを選択するのが良さそう、

 

それなら更にその上のここまでやるしかない。

 

結局、自分がどうしたかったのかは置き去りとなってしまいます。
果てはそれが、自分のやりたかったことのような気さえしてしまう

 

 

上手く行けば良いけれど、そうでなかったら、
「せっかくここまでやってあげたのに」
怒りに近い感情が生まれ、
それをまた
うやむやにしてしまうことにもなりかねません

 

 

 

そんな時は、
インナーチャイルドを
思い出すと良いようです。

 

インナーチャイルドが喜びそうなことをしてあげよう、
そう考えるのがよさそうです

 

社会生活を送る上での常識の範囲で、
その場に見合った微調整は必要ですが、
自分にはできないけれど、
心の中にいる小さな子どもへ
とういことなら、してあげられるかもしれません。

 

更に、
インナーチャイルドを具現化すると、
もっとイメージしやすくなるようです。

 

例えば小さい頃の写真が良いと聞きました。
ですがあいにく、私は写真を持っておりません

 

そういう場合は、人形でも良いそうです

 

人形。。。

 

母と兄から距離を取ろうと引越しをした数年前、
父が届けてくれたのが人形でした。

 

着物を着た70〜80センチの日本人形です。

 

色々な事情で実家が処分される頃、
取り壊される直前の私の部屋から、
87歳になる父が、
遠路我が家まで持ってきてくれたのです。

 

「michikoの大事なものだろうから」(^-^)

 

小さな頃から家にあったその人形が、
正直私は嫌いでした。

 

いつも無表情で冷たく他人行儀で、
自分のものという気がしませんでした。

 

バービーやリカちゃんのように
手にとって着せ替えをして遊びたかったのに、
ガラスのケースに入った大きな人形ではそれができません。
恐る恐る母にねだると、ぴしゃりと言われました。

 

こんなにいいのがあるでしょう!

 

兄はミニカーやプラモデル等、沢山持っていましたから、
兄は特別なのだと思っていました(´・_・`)

 

父がその人形を持って来てくれたとき、
(父はケースから出した人形本体だけを
剥き出しで抱えて持ってきました(笑))

 

どうしてこんなものを、と思ってしまいました。

 

それでも
「ぶつけないように持ってくるのが大変だったんだぞ」
そう言って汗をかいている父の気持ちは嬉しかった
それで私は少し手入れをしてみました。

 

いつもケース越しに眺めるだけだった
どこか冷たい表情のこの人形

 

直に触れたのは初めてのことでした。
色あせた着物がみすぼらしかったので、
新しい着物を作って着せました

 

自立出来ない作りでしかたから、
わずかな支えで自立するよう補助をつけました

 

現在の住まいにも、
家族の一員として連れてきています。

 

当時私はメンタルも参っていましたから、
そんな発想はなかったのですが、、
昨夜気付いたのです。

 

この人形は、
インナーチャイルドとして具現化するのにちょうど良い
ということに

 

何となく他人行儀に感じていたのは、
きっと私が、
彼女の心を閉じさせてしまう日常を
繰り返していたからなのかも知れません。

 

これからは少しづつ、
彼女と対話する時間を取ろうかなあ

 

リビングに居る彼女の表情が、
少し柔らかくなったように感じます。

 

父に感謝します。
そしてヒントを下さった水澤先生に感謝します。